堕ちゆく世界の迷走
堕ちゆく世界の迷走(37)

中国「対日姿勢」の変化と独「メルケル」勝利が意味するもの

 勝利の花束に顔をほころばせるメルケル首相 (C)AFP=時事
勝利の花束に顔をほころばせるメルケル首相 (C)AFP=時事

 世界を震撼させたリーマン・ショックから5年。夏場の世界経済を覆っていた暗雲は、ひとまず取り払われようとしているのだろうか。欧州の底割れと中国の失速が回避されそうだとの報に、不思議な安堵感が広がっている。

 この安堵感から多大な恩恵を受けた人物が2人いる。日本の安倍晋三首相であり、ドイツのアンゲラ・メルケル首相である。安倍首相にとって決戦の場はアルゼンチンのブエノスアイレスだった。2020年の東京五輪を勝ち得たことは、久々の日本外交の勝利である。

 

中国側のレトリック

 興味深いことに、新華社通信と朝日新聞(公式ツイッター)がそろって東京落選と誤報した 。イスタンブールとマドリードの間で2位決定戦が行なわれることが決まった際に、東京の名前がなかったからだが、願望が報道に反映したと揶揄されたりした。問題は東京当選後の反応だ。

 流石に中国は大国としての度量を見せ、

 「中国人は東京五輪の開催を祝賀する 」(環球時報9月9日付社説)

 などと、歓迎の公式見解を示してみせた。政府の基本方針が固まったからだろう、当局者の話を聞いた際にも先方の挨拶はまず東京五輪に対するお祝いからだった。

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