「米政府の一部閉鎖」で追い詰められる共和党

足立正彦
執筆者:足立正彦 2013年10月3日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 2014会計年度(13年10月1日-14年9月30日)の暫定予算案を巡る与野党対立が膠着状態に陥り、10月1日から連邦政府の一部閉鎖が始まった。下院で多数を握る共和党は9月30日夜、オバマ政権が推進しようとしている医療保険制度改革関連法(通称、オバマケア)の導入を来年1月から1年間遅らせる条項を暫定予算案に盛り込み、賛成多数で採択して上院に送った。だが、上院本会議での採択では、反対54票、賛成46票という、民主党系会派(無所属2名含む)と共和党会派とのパーティー・ラインに沿った形で否決された。その後、連邦政府の一時閉鎖を回避することを目的として、暫定予算案について両院協議会で協議することを求める動議が下院から出された。これに対して上院民主党は、オバマケアに関連する条項が盛り込まれず、6週間の暫定予算案が下院で可決されて上院に送られる場合のみ賛成するとの立場から、この動議を否決し、与野党はお互い歩み寄ることができず、連邦政府の一時閉鎖に至った。

 前回の連邦政府の一時閉鎖はクリントン政権時代の1995年12月から1996年1月までの3週間で、一時閉鎖は実に17年9カ月ぶりのことだ。暫定予算が成立しなかったことで80万人もの連邦政府職員が自宅待機を強いられるとともに、国立公園や国立博物館なども閉鎖されることとなった。筆者は米議会図書館がインターネット上で提供している米議会の法案検索システム「THOMAS」を法案の審議状況を確認するために頻繁に利用しているが、このサービスを含め、連邦省庁・機関が提供している各種オンライン・サービスも停止されることになった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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