中国のアフリカ攻勢が喧しく論じられる一方、アフリカビジネスを進めるにあたり日本では韓国企業との連携が図られ、最近はインドとの協力が言挙げされている。しかし、アジアにはもうひとつ忘れてはいけない国がある。それはマレーシアだ。
今年3月に国連貿易開発会議(UNCTAD)が出したレポートによれば、対アフリカ投資(FDI)ストックがもっとも多いのはフランスの580億ドルで、これにアメリカ(560億ドル)、イギリス(480億ドル)が続いているのだが、開発途上国のなかではマレーシアがトップで190億ドル、南アフリカ(180億ドル)、中国(160億ドル)、インド(140億ドル)の順になっている。ちなみに、日本の対アフリカFDIストック額は80億ドルである(JETRO調べ)。開発途上国の対外投資が目に見えて増え始めたのは資源高以降で、2012年には世界総額の30%を占めるまでになった。マレーシアは2007年に初めて対外FDIが対内FDIを上回るようになり、以来、純投資国であり続けている珍しい途上国だ。
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