ミャンマー軍政クーデター騒動の二転三転

執筆者: 2005年10月号
タグ: タイ
エリア: アジア

 八月二十三日朝から、ミャンマーの首都ヤンゴンでクーデターの情報が飛び交い始めた。「政府から重大発表がある」との情報は時間とともに具体性を帯び、午後には「軍政トップ、タン・シュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長が心臓病で入院」「ナンバー2のマウン・エイ副議長が実権を掌握」などの未確認情報が流れ、英BBCラジオのビルマ語放送が「シュエ議長が汚職と親族重用で退任に追い込まれた」と報道。翌日のタイ紙が「副議長によるクーデター」と報道する事態にまで拡大した。 タイのタクシン首相はクーデター情報を否定したものの、ミャンマーが日頃から厳しい報道管制を敷いているせいもあって確認は取れない。結局、九月一日にタイの外相がヤンゴンでシュエ議長と直接会談し、その姿を写真撮影したことで、ようやく誤報が確定した。

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