実はパキスタンに不満たらたらの米国

2005年10月号
カテゴリ: 国際

 対テロ戦争で連携を強めてきた米国とパキスタンの間に、アル・カエダ幹部の追跡をめぐって軋轢が起きている。 米中央情報局(CIA)のゴス長官が六月のタイム誌とのインタビューで、オサマ・ビン・ラディンがアフガニスタン国境に近いパキスタン領内に潜伏していることを示唆したように、米情報機関はパキスタン側からの十分な情報提供があれば、アル・カエダ幹部の捕捉は可能とみている。 実際、パキスタンは五月にアル・カエダの最高幹部の一人とされるアブファラジ・リビ容疑者を国内で拘束し、米国に引き渡した。しかし、米情報筋によると、他のアル・カエダ幹部追跡ではパキスタン側から十分な協力は得られていない。パキスタン国内に根強い反米感情への配慮のためだという。 ブッシュ大統領は昨年暮れに訪米したムシャラフ大統領に対して、「パキスタンの安定にこれほど努力した指導者はかつていない」と最大級の賛辞を贈った。しかし、米国の情報機関ではパキスタン側の「非協力」に不満が高まっており、先の情報筋は「現在の状況が続けば両国の友好関係は危機的状況に陥る」と警告している。

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