深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(164)

「順風国会」の陰で棚上げされた「靖国」「憲法改正」

2013年11月1日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本
 10月27日に伊豆大島の被災現場を視察した安倍首相 (C)時事
10月27日に伊豆大島の被災現場を視察した安倍首相 (C)時事

 東京・九段北の靖国神社。10月17日から20日までの日程で、恒例の「秋季例大祭」が実施された。春季と秋季に行なわれる例大祭は靖国神社でもっとも重要な祭事である。安倍晋三首相も以前から、8月15日の終戦の日よりも例大祭での参拝の方が重要であるというのが持論だった。このため、安倍首相が参拝するとすれば、例大祭の期間なのだろうと言われてきた。

 しかし、昨年12月に首相に就任して以降、終戦の日はもちろんのこと、春季例大祭の際にも参拝を見送った。春季に関しては、「7月の参院選までは安全運転を貫き、外交上波風を立てるような行動は避けるつもりだろう」(自民党議員)と言われていた。

 安倍首相が参拝すれば、中国や韓国が反発し、それに便乗するように日本の一部のマスコミや政党が騒ぎ出して収拾がつかなくなる懸念がある。騒ぎが国民世論にも波及すれば、支持率は下がり、参院選にも悪影響を及ぼすかもしれない。もちろん、そうはならない場合もあり得る。むしろ思い切った決断が成功することもある。だが、安倍首相にとっては、ねじれ国会を解消して、思い通りに国会や政権を運営するには、参院選に勝つことが重要だった。そのため、参院選前に余計なもめ事を起こすことは避けたかったのだ。

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