グルメな大統領の「口のおごり」

名越健郎
執筆者:名越健郎 2005年10月号
カテゴリ: 国際
エリア: ヨーロッパ

 血管障害による入院で健康不安がささやかれるシラク仏大統領だが、この夏は、「英国が欧州の農業に貢献したのはBSE(牛海綿状脳症)だけだ」と英国を皮肉り、ジョークの世界で「存在感」を見せつけた。 このシラク発言は7月初め、ロシアのカリーニングラードでのシュレーダー独首相、プーチン・ロシア大統領との3国首脳会談で飛び出し、「あれほどまずい料理を作る国の人は信用できない。フィンランドを除くと、(英国は)最悪の料理の国だ」とこき下ろした。 プーチン大統領が米国を引き合いに出して「ハンバーガーはどうだろうか」と尋ねると、「ハンバーガーも全く駄目だ」と答えたという。 欧州連合(EU)の共通農業政策をめぐる英仏対立が背景にあるが、英各紙は「シラクが英国の料理をくず扱い」(サン)、「悪趣味なジョークで英仏関係冷却化」(デーリー・メール)と一斉に反発。英国のジョークサイトでは伝統のフレンチジョークがよみがえった。 世界でいちばん薄い本は――。 米国の美術史。 中国の人権史。 英国の料理本。 フランスの戦勝記。 問 フランスが英仏海峡にトンネルを掘ったのはなぜか。 答 ドイツ軍が侵攻した時、仏軍がすぐに脱出するためだ。

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執筆者プロフィール
名越健郎
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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