北朝鮮とモンゴルの関係を考える時、思い浮かぶシーンがある。1986年11月17日、韓国国防省スポークスマンが、休戦ラインにある北朝鮮側の韓国向け宣伝スピーカーが「金日成(キム・イルソン)主席が銃撃によって死亡した」と伝えていると発表し「金日成主席死亡説」が世界を走った。
この死亡説は、数日前から東京やソウルで流れていたが、韓国国防省の発表で一気に信憑性を帯びた。11月17日夜は諸説が入り乱れた。筆者は当時、東京の外信部勤務だった。死亡なのかどうか各メディアとも朝刊の紙面作りに頭を悩ました。筆者が勤めていた通信社は、結局、両論併記だったと記憶している。朝刊の作業を終えると、会社から翌日すぐ韓国大使館へ向かってビザを取り、ソウルへ向かうよう言われた。
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