ロシアのプーチン大統領が九月末のテレビ会見で、二〇〇八年の退陣を確認し、大統領の三選を禁ずる憲法の改正を明確に否定したことで、モスクワでは後継者論議が始まった。政治学者の間で有力視されているのが、ドミトリー・コザク南部連邦管区大統領全権代表だ。 コザク氏は現在四十六歳で、大統領と同じレニングラード大学法学部卒。サンクトペテルブルク市庁舎でともに働き、現在も引き続き腹心のひとり。サンクト派のリベラルな法律家グループに属し、大統領再選委員会委員長など要職を務めた。 大統領も「わたしの任務は若いテクノクラートが国を運営し、長期的に発展させる基礎を作ることだ」と世代交代の必要性に触れている。そのことも、若いコザク氏を意識した発言との見方がある。
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