「茶会党候補」を支持しなかった「米経済界」――ヴァージニア州知事選

執筆者:足立正彦 2013年11月22日
エリア: 北米

 ワシントンDC滞在中の11月5日、クリス・クリスティ州知事が圧勝して再選を果たしたニュージャージー州知事選とともに、南部ヴァージニア州の知事選も実施された。ヴァージニア州知事選はその歴史的経緯とともに、今後の米国政治に与える影響という点からも、単なる1つの州知事選の枠を超えて注目された選挙であった。

 ヴァージニア州知事選は大統領選挙の翌年に実施されることになっており、しかも、州知事の任期は1期4年のみであり、州知事の再選が認められていない全米でも唯一の州という極めて稀有な制度を導入している。また、同州知事選は、民主党大統領候補のジミー・カーター氏が1976年大統領選挙で現職のジェラルド・フォード氏を破った翌年に行なわれた選挙以降、大統領が所属している与党の州知事候補が過去36年間勝っていない。そのため、こうした従来までの選挙パターンが今回も継続されることになるのか、あるいは、これが途切れることになるのかという観点からも、大変注目されていた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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