産業化を拒んだ「アグレリアン」の農本主義

会田弘継
執筆者:会田弘継 2005年11月号
カテゴリ: 国際 文化・歴史
エリア: 北米

 アメリカ政治や文化において常に重要な位置を占めてきた地域がある。南部だ。「ソリッド・サウス(堅固なる南部)」。かつて民主党の牙城としてそう呼ばれた南部に攻め入ることで、ニクソン、レーガン、ブッシュ父子の共和党大統領は選挙を勝ち抜いてきた。他方、民主党側はカーター、クリントンと南部から候補を出すことで共和党の「南部戦略」をなんとか凌ぎ、雪辱を果たしてきた。 それがこの三十数年のアメリカ大統領選の構図だ。いつしか「南部を制するものは大統領選を制す」といわれるようになった。 政治的に南部を制するというのは、保守的戦略をとるということだ。

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執筆者プロフィール
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)など、近著に『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)がある。
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