「3中全会」が改めて示した中国の行き詰まり

 3中全会期間中、天安門広場ではこんな土産も売られていたが…… (C)EPA=時事
3中全会期間中、天安門広場ではこんな土産も売られていたが…… (C)EPA=時事

 落胆の後の歓喜――。11月に開いた中国共産党の3中全会に対する世界の評価は振り子のように揺れた。終幕した12日に発表された「コミュニケ(公報)」は抽象論と保守的な表現が多く、習近平政権では改革が進まないとの印象を内外に与えたが、一転して15日に出された「決定」は15分野60項目の具体的かつ野心的な改革方針を示し、世界の中国研究者、中国ウオッチャーに強い改革への意欲を訴えかけたからだ。

 いったいどちらが本当の姿なのか?

 答えは単純だ。幕の内弁当のように品数の多い改革は必ず失敗する。本当の改革は、1978年12月に鄧小平氏が示した「外資の力を借りて、中国を改革する」のようにシンプルなものだ。改革案の品数が多いのは改革の意志が実は弱く、数で世界をごまかすしかなかったからだろう。3中全会の終幕の日に出されたコミュニケが党内保守派と改革派の勝負の結果であり、後日の「決定」と習総書記による「解説」は、党外とりわけ外国の政府、企業への言い訳と目くらましである。中国共産党の歴史をみれば、コミュニケが正式な方向を示すものであり、「決定」は付属文書にすぎない。

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