80時間世界一周 (15)

ドバイ郊外に出現した巨大チャイナタウンの謎

執筆者:竹田いさみ 2005年11月号
エリア: 中東 アジア

 真夏のアラビア半島では、日中、道路で通行人を見かけることはない。気温が四十五度から五十度に達する炎天下のため、とても歩けるような状態ではないからだ。夜になると気温が低下し、ホッとして温度計を覗くとまだ三十八度。日本の最高気温がここでは最低気温だ。 お金持ちのアラブ人は家族そろって避暑に繰り出し、パリやロンドンに長期滞在する。豪華な住居をパリに所有している者もいれば、高級ホテルを常宿にする者もいる。そういえば以前、パリ市内のホテルでサウジアラビア人の実業家ファミリーと朝食を共にしたことがあった。

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執筆者プロフィール
竹田いさみ(たけだいさみ) 獨協大学外国語学部教授。1952年生れ。上智大学大学院国際関係論専攻修了。シドニー大学・ロンドン大学留学。Ph.D.(国際政治史)取得。著書に『移民・難民・援助の政治学』(勁草書房、アジア・太平洋賞受賞)、『物語 オーストラリアの歴史』(中公新書)、『国際テロネットワーク』(講談社現代新書)、『世界史をつくった海賊』(ちくま新書)、『世界を動かす海賊』(ちくま新書)など。
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