過激派が狙いをつけるカシミール震災孤児

2005年12月号
カテゴリ: 国際

 十月のカシミール大地震で孤児になった子供を養子に迎えよう――イスラム礼拝所のスピーカーやパンフレット、横断幕などを使ってイスラム教徒にそう呼びかけているのは、ムッテヒダ・マジリス・エ・アマル(MMA)。パキスタンにおける親タリバン派六集団の連合体だ。 MMAにならって、テロ組織ジャマトゥド・ダワも、孤児を引き取ると宣言。ヘリコプターで僻地まで赴き、震災孤児を救出する計画を立てている。 ジャマトゥド・ダワの前身はカシミール地方のインド領側でゲリラ活動を行なっていたパキスタン最大のテロ組織、ラシュカル・エ・トイバ。首都イスラマバードに近いラワルピンディにある広大な本拠地の中に、孤児のための施設を作り、年齢別に教育を行なう計画だ。 元カラチ市長のナイマトゥラ・カーンもまた、次のように公言している。「子供を育てるのが難しければ、われわれのところに連れて来なさい。子供にはイスラムのよき未来を与え、聖戦を教えてあげましょう」。 カーンは、「ムシャラフ大統領は、震災孤児たちをキリスト教の宣教師やアガ・カーン開発ネットワーク(AKDN)の手に渡そうとしている。これは、ムスリムの子供をキリスト教や無宗教に染めようという国際的な陰謀だ」という。

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