国際論壇レビュー
国際論壇レビュー

「靖国参拝」「日中衝突」と「米国の決断力」

会田弘継
 このタイミングでなぜ……(C)EPA=時事
このタイミングでなぜ……(C)EPA=時事

 年の瀬もどん詰まりになって、安倍晋三首相はあれだけ自重していた靖国神社参拝に踏み切った。中国・韓国との冷え切った関係がさらに悪化するのは必至だ。アメリカとの関係にも悪影響が出る。なぜ今なのか。中国の横暴な防空識別圏設定をめぐるバイデン副大統領の「二枚舌外交」(後述)への当てつけもあるのか。

 日中関係は一触即発の危機だ。その危機も含め、いま世界情勢をどう総括したらいいのだろうか。そして来年はどんな年になるのだろうか。そんなことを考える時になった。それにうってつけの記事が、12月1日付の英紙『サンデー・テレグラフ』に掲載された。題して「世界はどこまで安全か」。

 イランの核開発は制限され、シリアの化学兵器は除去された。アルカイダ指導部は壊滅状態で、ソマリアとマリもイスラム過激派による支配からなんとか解放され、ソマリア沖の海賊事件も減った。日中の対立は心配だが、欧米市民にとっては「安全保障の帳尻はプラス」と英米政府は成果を誇示するだろう、と同紙の記事は言う。【How safe is our world?, The Sunday Telegraph, Dec. 1

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
comment:1
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順