「日の丸半導体連合」に背を向ける東芝の意地

2006年1月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 米インテルや韓国サムスン電子に対抗しようと経済産業省が主導してきた「日の丸半導体連合」構想がまたしても頓挫することになった。 構想では、経産省の意向に沿う形で日立製作所が音頭をとり、ルネサステクノロジや東芝などが出資しあって共同の半導体製造受託会社を設立する予定だった。だが、業績の悪化に歯止めがかからないNECエレクトロニクスが東芝との提携や営業強化などを打ち出したことにより、「もともと日立と組むことに対して距離を置いていた東芝が、NECエレを自陣に引き込んで離反した」(大手半導体会社幹部)。 東芝とNECは次世代DVDの規格争いでは連合を組んでいる仲。東芝側にも、将来は「半導体事業でNECとの資本提携もありうる」(同)との意向もないわけではない。 だが、そもそも東芝は半導体を主力事業と位置づけ、全社の総投資額の半分以上を半導体につぎ込む考え。「社運をかける半導体事業でライバルと組むことは、自社の存在理由を自ら否定することになる」(東芝幹部)と、東芝は経産省の構想に常に疑問を投げかけてきた。東芝にとっては、同省の背後にいる日立の存在もやっかいで、「一緒に組むことで主導権を日立に奪われかねない」(同)との不信感も根強い。

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