東電・数土新会長に求められる「桜田武」の気骨

執筆者:杜耕次 2014年1月14日
エリア: 日本
 気概に富む財界人だった桜田武 (C)時事
気概に富む財界人だった桜田武 (C)時事

 2013年、日本経済はアベノミクス効果で株価や企業収益にフォローの風が吹いたものの、雇用や鉱工業生産など実体的ファクターの動きはまだ鈍い。「金融緩和」「財政出動」に続くアベノミクスの第3の矢とされる成長戦略の要の 「規制改革」がさっぱり前に進まず、低金利とふんだんな公共事業が支える景気の危うさを内外のエコノミストが指摘し始めている。本来、政府に規制撤廃を働きかけるのは経済界の役目である。膨張する公権力を牽制しながら、企業が自己責任原則の下で自由な市場で競い合うのが多くの財界人に共通する保守本流の経済思想なのだが、昨今のわが国では「破綻防止」「成長戦略支援」などを名目に公的資金をバラまく「機構」という名の政府機関が増殖している。

 

「レモン社会主義」

 日本はいつから社会主義国になったのか――。

 福島第1原子力発電所の事故発生から2カ月後の2011年5月、破綻に瀕した東京電力に対し、政府は損害賠償の支払いを支援する公的管理スキームを発表。デフォルト(債務不履行)を防ぎ、破綻回避どころか上場も維持するというこの「東電救済」策に、米ウォール・ストリート・ジャーナルはじめ海外メディアは、強烈な皮肉を込めた ネガティブな反応を示した。

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