安倍「靖国参拝」に「異例の激辛コメント」をした台湾・馬英九総統

執筆者:野嶋剛 2014年1月16日
エリア: アジア

 安倍首相が靖国神社に参拝したことに対し、台湾の馬英九総統が1月12日にフェイスブックで発表した激辛のコメントが、日台の外交関係者の間で話題になっている。なぜなら、台湾の外交部(外務省)が比較的穏健なコメントをすでに出しているのにもかかわらず、非常に強烈な言葉で日本を批判しているので、さまざまな憶測を呼んでいるのだ。

 馬総統は「昨年12月26日、日本の高官が靖国神社を参拝し、中国大陸、韓国に譴責され、我が国も強い関心を示し、米国には失望を与え、再び、東アジア地域の安全保障に不安定の種をまいた。中華民族の1人として、隣国の歴史における傷跡と痛みを顧みない日本政府行動は、理解しがたく、失望するしかない」と書いている(https://www.facebook.com/MaYingjeou参照)。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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