台湾統一地方選にみる民進党「自滅の軌跡」

2006年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

地すべり的な野党の大勝は政権党が演出したと言っても過言ではない。北京側の高笑いが聞こえる……。[台北発]十二月三日夜、台湾の与党・民進党本部に三人の党首脳が現れた。陳水扁政権を支える蘇貞昌主席、謝長廷行政院長(首相)、游錫コン総統府秘書長(官房長官)である。台北市、高雄市の二大都市を除く全域の二十三県市長が改選されたこの日の統一地方選挙で、民進党は現有十ポストを六まで減らした。三人が顔をそろえたのは、敗北を認める記者会見に臨むためだ。「重大な挫折であり、台湾人民が民進党に与えた警告だ」。首脳は蘇主席の言葉が終わると頭を下げた。司会の女性の涙声が惨敗を象徴していた。「地方から中央を包囲する」。反体制勢力を糾合して一九八六年に発足した民進党は、伝統的な地盤の南部から台北市に攻め上がる形で首長ポストを押さえ、二〇〇〇年にはついに国民党から政権を奪った。しかし、今回は人口最大の台北県、歴代幹部が輩出してきた宜蘭県という北部の重要な二県を失った。全体の得票率でも野党・国民党の約五一%に対し、約四二%と大差がついた。八月に就任したばかりの馬英九主席(台北市長)が売り物にする清新なイメージで十四ポストを奪った国民党に完敗したのだ。

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