CCTVの「お墨付き」を日中メーカーが争奪戦

2006年1月号
エリア: 中国・台湾

 二〇〇八年、中国が国家の威信をかける北京五輪で中国中央テレビ(CCTV)が配信する映像は、すべてハイビジョンで放送される計画だ。ハイビジョンの普及はプラズマテレビなど高精細薄型テレビを製造するメーカーにとっても追い風のはずだが、中国の家電業界では意外な捉え方をされている。「ハイビジョン化で国産ブランドの多くはそのメリットを享受できないばかりか、このままでは市場からの撤退を迫られる」。中国の家電業界関係者はこう語る。理由はCCTVが開始した「戦略的協力パートナー制度」にある。 同制度はCCTVが〇六年一月から本格的に開始する有料ハイビジョンチャンネルの放映をにらんで創設したもので、十一月に松下電器産業と日立製作所をパートナーに指名した。パートナー企業は自社の販路を通じて視聴に必要なセットトップボックスの販売や視聴者への営業活動を展開する。だが、その販売戦略以上に業界が注目したのは同制度のもう一つの側面だ。 パートナー企業になれば商品などに「CCTV」のブランドロゴを添付できる。折しも中国では「ハイビジョンテレビ真贋論争」の真最中。日本などの海外市場では七十万画素以上のテレビがハイビジョンの標準とされているが、中国市場で「ハイビジョンテレビ」と称して売られているのは大半が四十万画素程度。消費者の間でも「偽ハイビジョン」への不信感が芽生えつつあった。

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