女の闘い? それでもわからぬ「反タクシン派」の資金源

樋泉克夫
執筆者:樋泉克夫 2014年1月21日
カテゴリ: 国際 政治

 1月17日、バンコクでは反タクシン派のデモ隊に爆弾が投げ込まれ、三十数人が被害を受けたようす。反タクシン派の指導者であるステープ元副首相は「私が殺されても反タクシン運動は続く」と悲壮な演説で運動参加者を鼓舞した。昨年11月から続く一連の反タクシン運動で、死者は警察官をふくめ8人、重軽傷者まで合わせると 400人前後にまで達している。

 13日の反タクシン派によるバンコク封鎖行動に対し、インラック首相は2月2日予定の総選挙延期を示唆し、15 日には反タクシン派を含めた話し合いの場を設けたものの、反タクシン派はボイコット。着地点がみつからないままに、バンコクは今後も 揺れ続けるだろう。

 

和気藹々のデモ

 道路封鎖やら爆弾騒ぎやら、日本には過激で緊張感に満ちた情況が伝えられる。確かに死者まで出ているのだが、現地の雰囲気は、 実際は至ってノンビリしたもののようだ 。道路にはテントが張られ、演説舞台が設えられ、大型スクリーンのテレビが置かれ、バンコク都提供のトイレ車が設置され、地方医師会提供の医療待機班が待機し、なにやらお祭り騒ぎなのだ という。

 じつは昨年9月半ば、バンコクのルンピニー公園で行われていた反タクシン集会を覗いてみたのだが、日比谷公園に500人ほどが収容できそうな舞台付きの大型テントを設置し、その周囲に大小のテントを設置したと想像してもらえばいいだろう。舞台上では反タクシンの歌やら寸劇やら。パイプ椅子に腰かけた観客が舞台に合わせて歌ったり踊ったり。誰もが反タクシン鉢巻をしているが、なんとも和気藹々。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫
樋泉克夫 愛知大学教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年より現職。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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