TBSに完敗「楽天・三木谷」の歯ぎしり

2006年1月号

サッカーチームもJ2に降格、なにやらツキに見放されたかに見えるITの雄。果たしてTBSとの第二ラウンドはあるのか。「今度、打ち上げでもやろうか」 TBSとの経営統合を狙った楽天の仕掛けが頓挫した十一月三十日夜、TBS幹部は、朝晩詰め掛ける担当記者と「祝勝会」の日程調整に入る余裕ぶりをみせた。 この日、両社は都内の隣接するホテルで個別に会見を開いた。楽天はTBSに対する経営統合案を撤回。いったん「休戦協定」を結び、提携協議に入ることとなった。「話し合えることは、非常に大きな前進」。楽天の三木谷浩史社長はこわばった表情ながら番組のネット配信に意欲を燃やしたが、TBSの井上弘社長は「放送と通信の融合は難しい」と牽制。両社の隔たりは依然大きい。株を買い占め「威圧的」(井上社長)に提携を迫る楽天の手法の限界がのぞいた。和解案は「不平等条約」 事態が動いたのは十一月二十五日のことだった。「すべてお任せします」。三木谷氏は、取引銀行であるみずほコーポレート銀行の斎藤宏頭取に頭を下げた。当初は「無一文になってでもやる」と強気の姿勢で経営統合を掲げた三木谷氏だったが、TBSに交渉入りすら拒絶され、TBS株一九・〇九%の取得に投じた千百十億円もの資金が、具体的な成果を収めずに塩漬けになりかねない状況に追い込まれていた。また、懇意にするネット企業の経営者から「撤収」を進言され、「強攻策を押し通せば本業のIT業界で孤立する」(楽天幹部)と抗戦論は急速に収束していった。和解案は三本の柱からなる。

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