「ストック」よりも「フロー」を見よ ―― 結婚相手の選び方 その1

執筆者:藤沢数希 2014年1月25日
カテゴリ: 金融

 さて、これまでの「結婚と離婚の経済学」の連載では、主に所得が高い男性の結婚に対するリスクを明らかにしながら、結婚という金融商品の性質を解説してきた。

 金融市場におけるマネーゲームというのは多分にゼロサムゲーム的であり、誰かの利益は誰かの損失から来ている。デリバティブ商品に関していえば、1つひとつの取引は完全にゼロサムゲームであり、満期に、最初に定められた条件にしたがって、契約をした2者のどちらかがもう片方に金銭を支払い、片方がそれを受け取るのである。

 恋愛というゲームは、金融市場のマネーゲームと違い、ふたりでプレイしてふたりとも勝てるゲームではあるが、結婚という金融商品の金銭の授受に限って見れば、それは多分にデリバティブ商品に相似している。

 つまり、これまでに見てきた金持ち男性側のリスク、損失は、逆に言えば、そうした男性と結婚する女性側のリターン、利益に他ならないわけだ。

 もちろん、近代国家の法律は男女平等が絶対的な原則なので、いくつかのケース・スタディーで見てきたように、金持ちの女性と結婚する男性も、同じだけの利益を得られてしかるべきである。

 さて、このように考えると、これまでの連載での知識を活かして、女性はどういう男性を結婚相手として選ぶべきか、少なくとも狙うべきか、ということが見えてくるのだ。

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執筆者プロフィール
藤沢数希 理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で研究職に就いた後、外資系投資銀行に転身。以後、マーケットの定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。また、高度なリスク・マネジメントの技法を恋愛に応用した『恋愛工学』の第一人者でもある。月間100万PVの人気ブログ『金融日記』の管理人。著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』(ダイヤモンド社)『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』(同)『「反原発」の不都合な真実』(新潮社)『外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々』(ダイヤモンド社)など。
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