「外交ショー」の効用――米・アフリカ首脳会議

執筆者:白戸圭一 2014年1月27日
エリア: アフリカ 北米

 米国政府が1月21日、米・アフリカ首脳会議(U.S.-Africa Leaders Summit)を今年8月5、6日にワシントンで開催すると発表した。ホワイトハウスによると、アフリカ大陸の47カ国の首脳を招待するという。アフリカの首脳を一堂に集める会議を米政府が主催するのは初めてのことだ。

 

 アフリカの首脳をまとめて招待する会議を世界で最初に発案し、実行に移したのは日本政府だった。1993年から5年に1度のペースで開催している「アフリカ開発会議(TICAD)」で、これまでに計5回が東京と横浜で開催された。中国政府は2000年から3年に1度のペースで「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」を主催しており、中国国内とアフリカ大陸内で交互に開催している。この他に、あまり知られていないだろうが、イラン政府が2010年9月にテヘランで開催した「イラン・アフリカ共同思想会議」などというアフリカの首脳を集めた会議もある。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
白戸圭一(しらとけいいち) 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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