「防空識別圏」と「集団的自衛権」に関わる危惧

執筆者: 2014年2月3日
エリア: 北米 アジア

 「防空識別圏」について知見を整理して気がかりになったのは「集団的自衛権」との関係である。第1次安倍内閣の有識者会議が検討した4類型のうちの「公海上の米艦防護」「PKO(国連平和維持活動)などで他国軍が攻撃された時の駆け付け警護」は、航空においても適用の対象となるのではないか。

 2013年11月23日に中国が防空識別圏を公告してから間もない26日、米軍がB52爆撃機2機を中国に事前通報することなく圏内を飛行させた。ある国の軍事上の配備や運用にハードやソフトの重大な変化が生じた際、対抗的立場にある国の軍は、別けても軍事大国の場合、それが脅威であるかどうか、あるいは機能しているかどうかを探るアクションを起こすことが多いと聞く。これに対する対象国の反応がリアクションである。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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