インドが着々とパキスタン包囲網を築いている。一九九九年、パキスタン側からの侵入を受けて、停戦ラインのインド側、ジャム・カシミール州のカルギルで激戦となったことを教訓とし、インドはパキスタンに再び侵入を試みる気を起こさせない環境を作ることを戦略目標に掲げてきた。 インドは、アフガニスタンをはさんでパキスタンの北に位置するタジキスタンの首都ドゥシャンベから十キロの距離にあるファルクホールに、アイニ空軍基地を建設。二〇〇四年から運用を開始している。 同基地はインドにとって初の海外軍事拠点。インド政府はおおっぴらに宣伝はしていないが、基地の近代化と補修作業は、タジキスタンへの「援助」の一環としている。
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