「離散家族再会」合意で動き出した南北関係

平井久志
執筆者:平井久志 2014年2月16日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 朝鮮半島

「『粛清後』の北朝鮮」を提稿した後に、韓国と北朝鮮による第2回南北高官級協議が板門店で14日開催され、南北が2月20日から25日まで行うことになっていた南北離散家族の再会を予定通り行うことで合意した。朴槿恵(パク・クネ)政権が発足して最初の南北高官級協議だけに、韓国ではこの合意を歓迎する雰囲気だ。

 この協議は、朴槿恵政権と金正恩(キム・ジョンウン)政権が本格的な南北対話に向かうかどうかの試金石だっただけに、その意味は大きい。

 2月14日の合意は3項目である。(1)南北は離散家族・親せきの面会を予定通り行う(2)南北は相互の理解と信頼を増進させるために相手に対する誹謗と中傷をしない(3)南北は互いに関心を寄せる問題を引き続き協議し、南北関係を発展させるために積極的に努力する――である。

 つまり、南北は離散家族再会を予定通り実施し、お互いの誹謗中傷を止め、今後も協議を行っていくということだ。

 

「青瓦台」とのパイプ

 今回の協議は、韓国は金奎顕(キム・ギュヒョン)青瓦台(大統領府)国家安保室第1次長、北朝鮮は元東淵(ウォン・ドンヨン)朝鮮労働党統一戦線部副部長がそれぞれ首席代表を務めたが、このメンバーで「相互に便利な日に」、ふたたび協議をすることでも合意しており、対話のパイプがつくられた。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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