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オバマ訪韓の隠された理由――中国が仕掛けた罠と日韓の対応

春名幹男
執筆者:春名幹男 2014年2月19日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
 4月に日韓両国を含むアジア4カ国を歴訪するオバマ米大統領 (C)EPA=時事
4月に日韓両国を含むアジア4カ国を歴訪するオバマ米大統領 (C)EPA=時事

 いま、東アジアに「戦略的リシャッフル(再編)」の兆候が見られる。日米韓の「砦」はきしみ始め、110年前に地政学の祖、マッキンダーが唱えた「歴史の地理学的な回転軸(ピボット)」がこの地域でも揺らぎ始めたようだ。

 オバマ米政権は中国との「新型大国関係」で安定化を目指したが、日韓間に亀裂が走り、中韓関係は蜜月の様相を呈している。中国は「再編」で日米韓連携に楔を打ち込み、東アジア不安定化の隙を狙おうとしている。

 オバマ大統領は4月、日韓両国を含む東アジア4カ国を歴訪、再編の動きを巻き戻そうとしている。まず訪日を決めたのは、東アジア安保上かけがえがない在日米軍の戦略的重要性を強調するためだ。

 その露払いとして、ケリー米国務長官がこのほど韓国、中国を歴訪した。しかし、焦点の中韓関係に関して議論したかどうか、その事実は全く確認されていない。

 

華為の韓国進出計画

 現実には中韓間で、米国が神経を尖らす問題が進行していた。

 韓国の大手携帯電話事業者LGユープラス(LG U+)が同社の第4世代(4G)の高速無線通信網整備計画で使用する通信機器を中国の巨大通信機器企業「華為技術」から調達する計画だというのだ。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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