深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(73)

「前原」「安倍」に立ち塞がる古株たちの怨念

2006年2月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 二十年以上にわたり共産党を率いてきた不破哲三議長が一月十四日、静岡県熱海市で開かれた党大会で退任を表明した。宮本顕治元議長(現名誉役員)の後を受け一時代を築いた「ミスター共産党」の引退。二十六日に七十六歳の誕生日を迎える老コミュニストは退任挨拶で、「より若い世代の力を発展させる意識的な努力を行なわないと、現状安住の保守的な傾向に陥りかねない」と、いつもの静かな口調で後事を託した。 新指導部は、宮本氏に引き上げられた志位和夫委員長以外、不破氏の側近や忠臣で占められており、今もって「理論面で他の幹部の追随を許さない」とされる不破氏が当面影響力を保持するとの見方が強いが、党の最高指導者の座は兎にも角にも五十一歳の志位氏に引き継がれた。 野党第一党・民主党が昨年九月の衆院選大敗を受け、四十三歳の前原誠司氏を新代表に選び、自民党の「ポスト小泉」レースでも五十一歳の安倍晋三官房長官が先頭を走る昨今の世代交代の流れが、不破氏に引退を決意させた大きな判断材料の一つであったことは疑いない。ただ、その民主党でも自民党でも、程度の差こそあれ、ベテラン勢の巻き返しがじわじわと始まっていた。風雲急を告げていたのは民主党だ。

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