オバマ政権を悩ます「キーストーンXLパイプライン建設問題」

執筆者:足立正彦 2014年3月8日
エリア: 北米

 11月4日の2014年中間選挙の投票日まで8カ月足らずとなった。そんな中、民主党の中核的支持基盤である環境保護団体・活動家と労働組合が、賛否についてそれぞれ正反対の立場を示す難題がある。それが、キーストーンXL(KXL)パイプライン建設問題だ。カナダのアルバータ州からメキシコ湾岸のテキサス州の精製施設にまで、カナダ産オイルサンドから抽出されたタールオイルを日量最大83万バレル輸送する。全長約2,700km(1,700マイル)、総額54億ドル。オバマ政権は身動きが取り難い中で、非常に厳しい政治判断を迫られている。

カテゴリ: 環境・エネルギー
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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