ライブドアを貪り喰った「わるいやつら」

執筆者:小田博利 2006年3月号

水に落ちた堀江前社長を叩くだけで、したり顔をする愚かしさ。“ホリエモン”を巧みに利用した“紳士”たちの蠢きにこそ、バブルの実体がある。 一月十六日の突然の家宅捜索と二十三日のホリエモン逮捕直後の喧騒。そして二月に入っての不思議な静寂。壁の向こうのホリエモンと検察の神経戦は知るべくもない。東京地検特捜部が堀江貴文前社長を証券取引法違反で起訴した二月十三日、日本株は大幅安となった。ライブドアが堕ちた天使になったいま、日本経済に開きかけた「活力門」(中国ではライブドアをこう記す)は再び閉じられようとしているのだろうか。 堀江前社長が逮捕されて以降、メディアは堕天使を叩くことに忙しい。つい昨日まで、大企業を中心としたクローニー・キャピタリズム(仲間内資本主義)の破壊者として、彼を賞賛していたのを忘れたかのように。国家ならぬ起業家の品格を問うのは道徳家に任せよう。問題はホリエモンを悪の権化に仕立てることによって、隠されてしまう陰の部分である。 ライブドアの経営は、価値の低い企業を、さも価値があるように見せかけて、株価を吊り上げて投資家からお金を巻き上げる「錬金術」だ。こんな批判が茶の間にも谺する。株式分割による株価浮揚と絶え間のないM&A(企業の合併・買収)は、確かにライブドアの車の両輪だった。

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