海の安全保障「新時代」にどう対応すべきか

執筆者:山田吉彦 2006年4月号
エリア: アジア

アジアの海の治安とパワーバランスは、大きく変化しつつある。これから求められる日本の役割とは何か。 今年一月、米海軍イージス駆逐艦ウィンストン・S・チャーチルは、ソマリア沖を航行中の不審なダウ船(木造機帆船)を発見し、停船を命じた。昨年来、東アフリカ・ソマリア沖の海域では海賊被害が多発している。十一月には米企業が運行する豪華客船シーボーン・スピリットが襲撃される事件が起こり、米海軍が警戒活動を展開していた。ダウ船は逃亡したが、八時間に亘る追跡劇の末、二十六人(インド人十六人、ソマリア人十人)の船員とともに拿捕され、武器の隠し場所が発見された。

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