米共和党「ジェブ・ブッシュ擁立論」の強みと弱み

足立正彦
執筆者:足立正彦 2014年4月22日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 半年余り先の11月4日に中間選挙の投票日を迎えることになるが、中間選挙結果を受けて民主党、共和党のいずれの政党が上院で多数党になるのかに注目が集まっている。2016年大統領選挙は投票日まで2年半も先のことである。だが、穏健派の有力共和党政治家であるクリス・クリスティ・ニュージャージー州知事のスキャンダルが、今年1月発覚した(再選を目指した昨年11月の州知事選の前に、クリスティ支持を表明していなかった民主党の市長に対する報復として、側近がジョージ・ワシントン橋につながる一部車線を意図的に封鎖して大渋滞を引き起こしていた)。2016年共和党大統領候補指名獲得争いの先頭を走っていたクリスティの支持率は同スキャンダルの発覚を契機に失速した。

 スキャンダル発覚でクリスティ州知事は厳しい立場に陥る一方、共和党内では2016年の共和党大統領候補として若手政治家の名前が浮上してきた。茶会党支援勢力から強固な支持を受けている保守派の上院議員としては、ランド・ポール(ケンタッキー州)、マルコ・ルビオ(フロリダ州)、テッド・クルーズ(テキサス州)といった名前を挙げることができる。また、2012年共和党副大統領候補のポール・ライアン下院議員(ウィスコンシン州第1区)やスコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事といった若手政治家の出馬も取り沙汰されている。だが、いずれの政治家も若く、しかも民主党のヒラリー・クリントン前国務長官のような圧倒的な知名度がある政治家ではない。共和党の名門一族であるブッシュ家からジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事を擁立しようとする最近の動きは、こうした事情が一因であると考えられる。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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