中国IT産業「二つの世代」の明と暗

執筆者:肖宇生 2006年5月号
カテゴリ: IT・メディア 国際 金融
エリア: 中国・台湾

一世を風靡した「海亀族」は青息吐息。かわって“国内派”の第二世代が――。 中国ネット産業がますます勢いづいている。3G(第三世代携帯電話)の中国独自規格TD-SCDMAが一月に政府から認可された。その正式デビューが「通信と放送の融合」の本格的な幕開きとなるだろう。現在のインターネットやそのサービスが「Web1.0」つまり「バージョン1」から進化してきたとするならば、ネット世界は「Web2.0」に突入した。この次世代ネットは生活スタイルさえ変えてしまう――そんな議論は中国でも盛り上がっている。 Google(グーグル)やYahoo!(ヤフー)といったアメリカの巨人が中国に本格進出を始め、一方でナスダック市場上場などの形をとった中国ネット企業の米国進出も、珍しい話とは言えなくなって久しい。専門分野をもつ第二世代 しかし、こうして春を謳歌している中国ネット産業も、振り返ればかつて大きな挫折を経験した。そこに射した光と影は、中国の通信技術・IT(情報技術)の革新に、いまだ無視できない影響をとどめている。中国ネット産業の成長の趨勢を見通すためには、まずここに立ち戻る必要がある。 中国に第一次ネットブームを作り上げたのは、一九九〇年代後半に米シリコンバレーなどで経験を積んだ後、母国で起業した海外留学帰国組――いわゆる「海亀族」だ。当時、アメリカはまさにネットバブルの最中だった。中国にもブームは必ず来ると読んだ米ベンチャーキャピタルから易々と資金調達し、新浪、捜狐、網易などは創業から五年足らずでナスダックへの上場に漕ぎ着けた。

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