米上院議員の票田に積極投資する中国企業

2006年5月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾 北米

 アメリカとの貿易摩擦を避けたい中国政府は、米製品購買に代わる新たな戦略として、かつての日本車メーカー宜しく米国内での工場建設を進めている。 四月二十日からの胡錦濤国家主席の訪米の露払いとして、呉儀・副首相が四月三日から一週間の日程で全米を回った。十三州、十四都市を訪問後、第十七回米中商業貿易合同委員会(JCCT)に出席するためだ。 去る三月末、グティエレス商務長官の訪中に同行した米商務省関係者は、「副首相は中国企業の米国進出を米国民にアピールしたがっている。特にサウスカロライナ州への集中的な投資を通じて米中貿易摩擦の解消に努めたい意向だ」と見ている。 呉副首相は旅程でサウスカロライナ州のカムデンを訪れ、同市に進出した中国家電大手ハイアール(海爾)の工場を視察した。中国ブランドとして海外でも知られるハイアールは、一九九九年カムデンに三千万ドル(当時)を投資し、翌年から生産を始めている。百ドル(約一万二千円)に価格設定した廉価冷蔵庫やワインセラーを主に開発、全米に販売網をもつ米小売最大手のウォルマートを通じて販売し急成長した。 中国側は、サウスカロライナの工場拡大によって約五百人分の雇用を増やすほか、新規に自動車関連部品工場を建設する計画ももっている。投資額は少なくとも「一億ドル(約百二十億円)規模になる」(ハイアール関係者)見通しだ。

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