「変調」から「クラッシュ」に向かっている中国経済の惨状

執筆者:高村悟 2014年5月13日
エリア: 中国・台湾
 中国の地下鉄は慢性的な赤字 (C)時事
中国の地下鉄は慢性的な赤字 (C)時事

 悪化と好転を示す材料が交互に出て、市場を惑わせていた中国経済が、ここにきて悪化一色に染まってきた。中国経済のハードランディングは確実に近づいている、とみるべきだろう。中国経済の悪化は、不動産や製造業の過剰生産能力などのバブル崩壊というだけでなく、付加価値の低い製造業、非効率な国有企業の温存などの構造問題の解決を迫ることになる。中国のバラ色の高度成長は終わり、中国経済は少なくとも「停滞の10年」に入るだろう。もちろん、中国の内需は従来通り巨大だが、追い風を受けて急膨張する、という幻想は捨てた方がいい。

 

高額不動産の「投げ売り」

 大連(遼寧省)、杭州(浙江省)、長沙(湖南省)などの都市で、不動産市況は3月から4月にかけ、わずか1カ月で実質30%以上の暴落となっている。公式の統計では価格上昇の鈍化としか明らかになっていないが、中級の上から高級なコンドミニアムの取引実態は「買い」がほとんどない一方で、「売り逃げ」を図るオーナーが多く、事実上の「投げ売り」状態になっている。多くの不動産オーナーが銀行ローンでコンドミニアムを購入しているが、金融引き締めの影響で、元本割れの部分の返済を求められている。

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