「茶会党への支持低下」を示す米世論調査

足立正彦
執筆者:足立正彦 2014年5月16日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 2009年1月の政権発足直後から、オバマ政権は積極的な財政出動や「大きな政府」に向けた一連の取り組みを開始した。これに猛反発した保守派有権者の草の根運動であるティーパーティー(茶会党)運動は、まるで野に放たれた火のように全米各地に広がっていった。そして、約3年半前の2010年11月に投票が行われた中間選挙では、「小さな政府」の実現を求める茶会党のメッセージは保守派有権者や無党派層の間で支持を広げ、擁立した茶会党系候補が大挙当選を果たした結果、共和党は下院で63議席を純増させて多数党の立場に4年ぶりに復帰する歴史的大勝利を収めた。

 大手世論調査会社のギャラップ社は、茶会党に焦点を当てた最新世論調査結果を5月8日公表した(http://www.gallup.com/poll/168917/four-years-gop-support-tea-party-down.aspx)。調査は4月24日から30日までの7日間、全米50州と首都ワシントンに居住している有権者1513人を対象に行われ(誤差の範囲は±3ポイント)、共和党支持者の間でも茶会党に対する支持が大幅に低下していることが明らかになった。具体的には、共和党員及び共和党系の無党派層の41%が「茶会党を支持する」と回答したのに対し、「茶会党に反対する」との回答は11%、「どちらでもない」との回答は48%となった。2010年中間選挙で共和党が歴史的勝利を収めた直後、茶会党運動が最盛期を迎えていた同年11月4日から7日までの4日間の同世論調査では、共和党支持者の間での「茶会党を支持する」との回答は実に61%に達しており、これが現時点までの茶会党に対する最高水準の支持率となっている。当時と現在とを比較すると、共和党支持者の間の茶会党に対する支持は20ポイントも低下し、約3年半の間に大幅に支持を減らしたことがわかる。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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