国際論壇レビュー
国際論壇レビュー

緊密化する「中ロ関係」と「アジア地政学」の変化

会田弘継
 日米を外した新たなアジア安保の枠組み「アジア相互協力信頼醸成会議(CICA)首脳会議」でアジアの地政学は変わるか (C)AFP=時事
日米を外した新たなアジア安保の枠組み「アジア相互協力信頼醸成会議(CICA)首脳会議」でアジアの地政学は変わるか (C)AFP=時事

 アメリカが超大国として世界をリードしていくのは並大抵のことではない。このひと月の世界の動きを見ただけでもそう思う。そうした情勢を「地政学の復活だ」と米政治学者ウォルター・ラッセル・ミードは言い、米外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』最新号にそのタイトルで論文を寄せた。「地政学」、言い換えれば力まかせの陣取り合戦だ。【The Return of Geopolitics,Foreign Affairs, May/June

 ロシアが東部に介入するウクライナの騒動は収まらない。オバマ米大統領がアジア歴訪でピボット(pivot)=アジア重視策にテコ入れしたと思ったら、それに反発するかのように中国は領有権を争う西沙諸島(英語名パラセル)で石油掘削を強行し、ベトナムと激しい衝突を起こしている。中ロともアメリカの抗議など意に介さない。それどころかロシアは中国に対する向こう30年間の天然ガス供給で合意、中ロは結束を固めて、さらにイランなどを誘い込んだアジア相互協力信頼醸成会議(CICA、上海で開催)で、アメリカ抜きの安全保障秩序を目指す方針を打ち出した――。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
comment:3
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順