深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(171)

突如飛び出した「年内解散」情報の現実味

2014年6月5日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本
 シンガポールで行われたアジア安全保障会で、5月30日に安倍首相が行った基調講演を大きく伝える31日のベトナム各紙 (C)時事
シンガポールで行われたアジア安全保障会で、5月30日に安倍首相が行った基調講演を大きく伝える31日のベトナム各紙 (C)時事

 安倍晋三首相が推進する集団的自衛権の行使容認に関して、自民党は5月19日、安全保障法制整備推進本部の会合を開いて意見交換した。この席上、船田元・党憲法改正推進本部長が次のように発言して党内外に波紋を広げた。

「集団的自衛権については国会の議論だけで済ませていいのだろうかという議論は当然出て来る。憲法改正の国民投票で民意を問うという手段は現在とれない。だが、その代わりに衆議院の解散で民意を問うべきではないかという意見も、私は選択肢の1つとしてあると思う」

 船田氏の発言は純粋な気持ちから出たものだとも言えるが、「憲法改正にも集団的自衛権容認にも慎重論を崩していない公明党に対する脅しだろう」(自民党議員)との見方もある。

 いずれにしても船田氏が言っているだけなら、まだ衆院解散に現実味はない。ところが、ここ数週間、永田町では安倍首相が年内に衆院を解散して総選挙に打って出るらしいという出所不明の情報が本当に飛び交っている。

 

常識的にはありえないが……

 現在、衆院総定数480のうち、自民党は294議席を占めている。連立与党を組む公明党とあわせれば325議席。参院で否決された法案を再可決できる3分の2の議席(320)を超えており、極端な言い方をすれば、思い通りの国会運営が可能な立場にいる。常識的にみれば、与党はこの状態を維持した方がいいに決まっている。

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