地方交付税改革に待ったをかける“地行族”の陰謀

執筆者:北野謙司 2006年6月号
エリア: 日本

 永田町には「地行族」と呼ばれる族議員が棲息している。 自民党の地方行政族の略称で、総務省や旧自治省、地方自治体の議員や首長などの出身議員を指す。個々の顔が思い浮かばないほど地味な集団だが、そのパワーの源は“数”だ。地方の不利になりそうな事態に立ち至ればいっせいにうごめき出す。現在、ボスと目されているのは、旧自治省出身で初代総務大臣も務めた片山虎之助自民党参議院幹事長だ。 足かけ五年目になる三位一体改革で、必要性が叫ばれ続けた地方交付税改革は常に中途半端に終わってきた。その背景には地行族の猛烈な抵抗があった。 政府は六月に歳出・歳入一体改革の指針「骨太の方針」を策定する。国と地方の間で繰り広げられる財源の奪い合いで、焦点のひとつが交付税の“制度”と“額”の見直しだ。 交付税は、国の一般会計の中で社会保障費、国債費と並ぶ三大支出で、「最大の補助金」(政府関係者)とも言われる。定められた「法定率(国税からの配分比率)」に従って、国の所得税と酒税の三二%、法人税の三四%、消費税の二九・五%、たばこ税の二五%が自動的に交付税にあてられる。二〇〇六年度の総額(特例交付金を含む)は十四・六兆円。一般会計の二割近くを占めるが、その一般会計は三十兆円近い新規国債という借金でようやく成り立っている。

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