滑り出しはよいインド「モディ外交」の課題

 暑い――。「5-6月のインドは暑い」というのはもはや定説なのだが、このところの熱波は尋常ではない。デリー・インディラ・ガンディー国際空港に降り立った日の最高気温は46度。湿度が10%程度と乾燥しているので何とか耐えられるが、それでもかなりの酷暑だ。しかも、北京よりも空気が汚いといわれるデリーで、時折砂塵交じりの風が吹き荒れるのだから、健康にいいわけがない。ホテルのバーや町中のカフェにいても、結構頻繁に停電する。さすがのデリー市民も音を上げ、一刻も早いモンスーン(季節風によって降雨をもたらす雨雲)到来を待ちわびている状況だ。

 10年ぶりとなった劇的なインドの政権交代から約1カ月。若者や都市住民からの絶大な人気と経済成長の実績をひっさげて登場したナレンドラ・モディ新首相率いる新政権が、かなり順調な滑り出しを見せている。最も注目される経済政策は、7月に発表される2014年度予算案にしっかり盛り込まれるとみられるが、経済や内政と同様にインドにとって重要な外交でも、さっそくいくつかの成果を挙げている。

 

パキスタン首相を就任式に招待

 モディ首相はまず、国境地帯における両国軍の小競り合いなどでいまだに緊張関係が続く隣国パキスタンのナワズ・シャリフ首相を自らの就任式に招待。式典翌日の5月27日に、さっそく初の印パ首脳会談を実施した。会談は友好ムードの中で進み、インド側は「パキスタン領内のイスラム過激派による越境テロの抑止」という恒例の懸念をまず伝えた。

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