ロシアに海軍基地を提供するシリア大統領の思惑

2006年7月号
カテゴリ: 国際
エリア: ロシア 中東

 ロシアが中東のシリア国内で黒海艦隊の母港となる基地を探しているとの情報がある。 シリアの首都ダマスカスの消息筋によれば、ロシア海軍関係者から成る調査団が五月にシリア北西部の地中海沿岸タルトゥースやラタキアなどの港を訪れ、水深や水路拡大の可能性を実地調査した。 調査団の一員ロシア海軍幹部は、旧ソ連以来、クリミア半島のセバストポリを母港とする黒海艦隊を、タルトゥースに移す可能性があることを示唆したという。シリア当局はこれまでも、補給のためのロシア艦艇の立ち寄りを認めている。 黒海艦隊が常駐するセバストポリはロシアがウクライナとリース契約を結んで使用しているが、この契約は二〇一七年に期限切れになるとされる。 シリアのアサド大統領は父親の時代に緊密だったシリアと旧ソ連の軍事関係の復活を望んでおり、ロシア海軍への恒久基地提供に積極的といわれる。 中東の外交筋は「ロシア海軍がシリアに拠点を築けば、ソ連崩壊後初めてロシアが旧ソ連国外に自身の軍事基地を持つことになり、中東での影響力が一気に増大する」と見ている。

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