「経営者の覚悟」を求めた安倍政権の「新・成長戦略」

磯山友幸
執筆者:磯山友幸 2014年7月3日
エリア: 日本
 閣議決定のあと、経団連の榊原定征会長らとも意見交換した (C)時事
閣議決定のあと、経団連の榊原定征会長らとも意見交換した (C)時事

 安倍晋三内閣は6月24日、「日本再興戦略改訂2014」を閣議決定した。同時に財政運営の基本方針である「骨太の方針2014」と、「規制改革実施計画」も閣議決定し、安倍内閣が今後進める政策パッケージが出そろった。再興戦略改訂は昨年6月にまとめた成長戦略「日本再興戦略」の見直し版という位置づけだが、昨年は切り込めなかった労働市場や農業、医療といった分野のいわゆる「岩盤規制」に挑んでおり、新聞各紙は「新しい成長戦略」と位置付けている。こうした岩盤規制への切り込みに目が行きがちだが、もっとも重要な点は、企業に対する政策の軸足を180度転換したことにある。

 

「国」より「企業」の変革を

 今回の成長戦略は、これまでと立脚点が大きく変わった。真っ先に掲げたのが、「日本の『稼ぐ力』を取り戻す」というキャッチフレーズだが、その冒頭には、「企業が変わる」というタイトルが躍る。2番目の「国を変える」よりも先に、企業の変化を求めているのだ。

これまでの国の政策では、国が何をするかに力点が置かれてきた。力点というよりも、すべては国が何をするかが国の政策だったと言ってよい。何はともあれ 民間をどうやって支えていくか、という視点で政策が作られていた。経団連など経済界からの要望を受けて、何らかの 便益を与えるというのが中心だったのだ。

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執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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