中国不動産バブル こんどは「外資悪玉論」

2006年7月号
エリア: 中国・台湾

 中国で不動産を投機的に売買することを「炒楼」や「炒房」などと言う。最近、その“犯人”として外資を攻撃する論調が目立ってきた。オフィスの賃料や住宅価格の上昇は最大の社会問題となっており、外資による不動産投資を厳しく規制すべきだとの声が高まっている。 槍玉にあがっているのは米モルガン・スタンレーやメリルリンチ、オランダのINGグループなど欧米の主要な金融機関。批判の高まりに対し、「中国の商業物件は発展の可能性が大きく、収益率の高さに注目している。短期的な投資ではない」と正当な経済行為を主張する。 しかし地元紙は「多くの外資は五年以内に不動産を転売する」という中国の学者のコメントを紹介。外資への風当たりはしばらく弱まりそうにない。 もともと炒楼現象については浙江省の温州商人など中国内の投機的なグループが目の敵にされていた。今年春からは不動産業者の儲けすぎに批判が集中。憎まれ役が今度は外資に回ってきた。 外資の不動産投資の増加を裏付けるデータもある。商務省によると、一―三月に中国の不動産業者が使った外国資金は十四億七千九百万ドルで、前年同期と比べて四七・七%増えた。香港や台湾などからの華僑マネーを含め、公式統計に表れない形で不動産市場に密かに流入した資金もかなりあると見られる。

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