発展速度を早めるインドで日本はなにができるのか IT、R&D――「理系の才」はこうすれば活用できる

執筆者:本誌取材班 2006年8月号
タグ: インド 日本
エリア: アジア

 補完的――インド政府の高官たちに日印関係について尋ねると、この言葉が返ってくる。確かに、日本には資金や技術が、インドには低コストで高度な人材と巨大な市場があり、その結合は販売やものづくりで果実を生み始めてもいる。 だが一方でサービス分野、ことにインドが強いITサービス分野では成果は目立たない。欧米勢はIT専業から一般企業まで千人単位の雇用をともなうIT業務拠点をインドに設けつつあるのに、日本企業では同様の例は見当たらないのだ。 昨年十一月、日立製作所がバンガロールとハイデラバードに日立グローバル・ソリューションセンタを設けたが、現在のところはインドのITサービス大手サティヤムや米国のインド系企業インテリグループの施設内に約百人ずつの部隊を間借りさせているレベルだ。

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