北朝鮮指導部の再編(上)「金日成主席死亡20周年」静けさの裏側

執筆者:平井久志 2014年7月17日
エリア: アジア
 金日成主席死亡20周年の7月8日に、金日成主席、金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩第1書記 (C)AFP=時事
金日成主席死亡20周年の7月8日に、金日成主席、金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩第1書記 (C)AFP=時事

 今年の7月8日は1994年に金日成(キム・イルソン)主席が死亡して20周年の日であった。

 金正恩(キム・ジョンウン)第1書記のヘアースタイルや服装などは明らかに若き日の金日成主席を真似ている。世襲で権力を継承した金正恩第1書記にとって金日成主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記の「威光」は自らの権力の源泉である。

 しかし、北朝鮮は、節目であるはずの今年の金日成主席の死亡20周年の追悼行事を極めて控え目に執り行った。

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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