「もう疲れた。辞めたいよ」 NHKの橋本元一会長は、最近しきりにそうこぼしているという。 NHKが組織改革を求められる発端となった不祥事(紅白歌合戦のチーフプロデューサーによる番組制作費の私的流用)が発覚してから二年。独裁批判を浴びた海老沢勝二前会長が辞任してから一年半――二〇〇五年一月の就任以来、橋本会長は、公共放送としての「自主自律」や全職員の一割にあたる千二百人の人員削減などを柱とする『新生プラン』を発表し、「デジタル時代のNHK懇談会」や「NHK“約束”評価委員会」を設置するなど、変革の体裁は整えてきた。
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