内閣改造:株価を急騰させた「塩崎効果」の読み方

磯山友幸
執筆者:磯山友幸 2014年9月5日
エリア: 日本
 皇居での認証式に臨む塩崎厚労相。市場の期待値は異常とも言えるほど高いが……(C)時事
皇居での認証式に臨む塩崎厚労相。市場の期待値は異常とも言えるほど高いが……(C)時事

 安倍晋三首相は9月3日、内閣改造を行い、第2次安倍改造内閣が発足した。首相を除く18人の閣僚のうち6人を留任させ安定感を維持する一方で、ポスト待望から大型改造を求める党内の声に応え、8人の初入閣大臣を誕生させた。さらに、女性閣僚を2人から5人に増やし、安倍首相が主張する「女性活躍」を実践してみせた。だが、安倍内閣の高い支持率の背景にあるのは経済再生への期待である。景気の息切れが懸念される中で、アベノミクスを貫徹することはできるのか。改造内閣の布陣が盤石なのかどうか、検証してみよう。

 

「口先だけ」という欧米からの批判

「引き続き、経済最優先で、デフレからの脱却を目指し、成長戦略の実行に全力を尽くしてまいります」

 改造を終えた安倍首相は会見でこう述べた。

 政権発足から600日あまり。安倍首相はこの間の成果として、有効求人倍率が22年ぶりの高水準となったことや、過去15年間で最高の賃上げとなったことを挙げ、「この道しかありません」と述べた。そのうえで、「景気回復の実感を、必ずや全国津々浦々にまで届けることが、次なる安倍内閣の使命であります」とした。集団的自衛権など安全保障政策への傾斜で支持率が弱含みになった安倍内閣が、もう1度ここで「経済最優先」にカジを切る意思を明確にしたわけだ。

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執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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