知られざる「和製ヘッジファンド」とそのリスク

2006年10月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

日本株の底入れで急増した和製ヘッジファンドだが、今年に入り苦戦が続く。小型株の下落や欧米ヘッジファンドの進出で、早くも正念場だ。「著名ヘッジファンドが日本で苦戦」――。八月中旬、米紙ウォールストリート・ジャーナルがこう報じた。やり玉に挙がったのが、米ヘッジファンドのウィットニー社が運用する日本株ファンド。投資先の企業の分析・調査は東京の拠点が担当し、日本人のファンドマネジャーも抱える大手だが、ライブドアショック後の日本株の急落で大きな含み損を抱え、昨年末に千五百億円まで膨らんでいた資産残高が七月末までに二三%も減った。 このニュースは日本の株式市場で少なからず話題を呼んだが、日本のヘッジファンド業界には驚きの様子はまったくない。ウィットニーに限らず、昨年まで驚異的な運用利回りを誇ってきた日本株で運用するヘッジファンドが「今年に入ってほぼ総崩れ」なのは周知の事実だからだ。 二〇〇四年の高額納税者番付で首位となり、世間の関心を集めた清原達郎氏が運用の責任者を務めるタワー投資顧問も例外ではない。同社が運用するファンドのひとつである「タワーK1ファンド」の基準価格は七月末までの一年間で約一三%下落した。最盛期の〇三年、〇四年には年率で五〇%前後の投資収益を上げていたことを考えれば、その凋落ぶりはより一層鮮明になる。

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