巨大恐竜ゴールドマン・サックスの「自己矛盾」

2006年10月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

あまりに強くなりすぎた。あまりに大きくなりすぎた。ヘタに動けばその尾で顧客企業をなぎ倒してしまう。CEO交代は商売を変えるか。「流動化するときは、是非ともウチを使っていただきたいのですが」 先日、ある国会議員は「外国人」からそう話しかけられ、面食らったという。「外国人」は米国最大の証券会社ゴールドマン・サックスの東京支店で働く在日米国人だった。 この議員は、自民党で中川秀直政調会長が主導する「政府資産圧縮プロジェクトチーム」に関わった。同チームは、「小さな政府」の実現にむけ、七百兆円(二〇〇三年末時点)の政府資産のうち、(1)「公務員宿舎などの売却・有効活用」や、(2)「政府系金融機関や特殊法人などへの政府貸付金(財政融資資金貸付金)の証券化」などの方法を検討。それらの進捗を監視する第三者機関の設立も模索するなど、自民党内で資産圧縮の規模や方法に関する案を作成する中枢に位置づけられていた。 議員宿舎の処分も含む(1)は“象徴性”を与えることはできても、規模は十兆円程度。それに比べて(2)の総額は三百兆円に迫る。同チームの思惑通りに実現すれば、資産圧縮を仲介する金融機関には百億円単位の手数料収入が見込めた。

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